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月別アーカイブ: 2025年1月

LIONのTPICK ~海外のバーテンダーについて~

皆さんこんにちは!

BEER BAL LIONの更新担当、中西です!

 

LIONのTPICK ~海外のバーテンダーについて~

バーテンダーは、単にお酒を作る職業ではありません。彼らはカクテルを生み出すアーティストであり、ゲストに特別な体験を提供するホストであり、バーという空間を演出するストーリーテラーでもあります。特に海外では、バーテンダーが持つ役割は国や地域によって異なり、それぞれの文化や歴史、価値観が色濃く反映されています。本記事では、海外のバーテンダーの魅力や特徴、各国で異なるスタイルや文化的背景について深く掘り下げていきます。


1. バーテンダーの起源とその進化

バーテンダーという職業の起源を辿ると、それは19世紀初頭のアメリカにまで遡ります。特に、カクテル文化の発展とともにバーテンダーの役割は大きく進化し、今日のような職業として確立されていきました。

1.1 アメリカのカクテル文化とバーテンダー

アメリカでは、19世紀に蒸留酒の普及とともにカクテル文化が花開きました。この時代には、バーテンダーは単なるお酒を提供する人ではなく、顧客との会話を楽しみながら、個々の好みに合わせて飲み物を作る「おもてなしの専門家」として認知されました。

特に有名なのが、カクテルの父と呼ばれるジェリー・トーマス(Jerry Thomas)です。彼は19世2世紀に活躍したバーテンダーで、初めてのカクテル本『The Bartender’s Guide』を執筆し、バーテンダーの地位を芸術的なものへと引き上げました。彼の影響を受けて、アメリカではバーテンダーが「スター」として注目を浴びるようになりました。

1.2 世界に広がるバーテンダー文化

アメリカで生まれたカクテル文化は、20世紀に入るとヨーロッパやアジア、南米などへと広がり、各国独自のスタイルや技術が生まれました。例えば、ヨーロッパではクラシックな技術が重視され、アジアでは独自の食材や調味料を使った革新的なアプローチが採用されています。


2. 国ごとに異なるバーテンダーのスタイルと文化

バーテンダーのスタイルは、地域ごとの文化や歴史、飲酒習慣によって大きく異なります。それぞれの国でどのような特徴があるのかを見ていきましょう。

2.1 アメリカ:エンターテイナーとしてのバーテンダー

アメリカのバーテンダーは、カジュアルでフレンドリーなスタイルが特徴です。彼らは単にカクテルを作るだけでなく、顧客との会話やパフォーマンスを通じてエンターテイメント性の高い体験を提供します。

  • 特徴
    • 顧客との会話を重視し、親しみやすい雰囲気を作る。
    • フレアバーテンディング(ボトルやシェイカーを使ったパフォーマンス)を取り入れる。
    • 創造的で自由なカクテルの提案が得意。
  • 代表的なバー
    「アメリカン・カクテル」の名店として知られるニューヨークの「PDT(Please Don’t Tell)」など、カジュアルながらもクリエイティブなバーが多いです。

2.2 イギリス:クラシカルでエレガントなスタイル

イギリスでは、バーテンダーは伝統的でクラシカルなスタイルを重視します。格式あるバーで働くバーテンダーは、上品で落ち着いた雰囲気を保ちながら、歴史あるカクテルを提供するプロフェッショナルです。

  • 特徴
    • スーツやベストを着用し、エレガントな装いが基本。
    • クラシックカクテル(マティーニ、ネグローニ、オールドファッションドなど)の知識と技術が豊富。
    • 顧客の好みに合わせたカスタマイズが得意。
  • 代表的なバー
    ロンドンの「アメリカンバー(サヴォイ・ホテル内)」は、クラシックカクテルの聖地として知られ、格式高いサービスが体験できます。

2.3 日本:職人技とホスピタリティ

日本のバーテンダーは、職人としての技術力と繊細なホスピタリティで世界的に高い評価を受けています。日本独自の美意識やおもてなし文化がバーテンダーの在り方に深く影響しています。

  • 特徴
    • 一つ一つの動作が丁寧で無駄がなく、まるで儀式のようなサービスを提供。
    • シェイキングやステアリングの技術が極めて高い。
    • 顧客の好みや気分を汲み取った一杯を提供する「察する文化」が根付いている。
  • 代表的なバー
    東京の「BAR High Five」や「スタアバー銀座」など、世界的に有名なバーが多数存在。

2.4 イタリア:アペリティーボ文化を支えるバーテンダー

イタリアでは、食事前に軽くお酒を楽しむ「アペリティーボ文化」が根付いており、バーテンダーはその文化の中心的存在です。

  • 特徴
    • カクテルはシンプルでありながらバランスの取れた味わいが重視される。
    • カンパリやアペロールを使ったアペリティフ系カクテル(ネグローニ、スプリッツなど)が主流。
    • 食前酒としての役割を果たすカクテルを提供。
  • 代表的なバー
    ミラノやヴェネツィアには、アペリティーボを楽しめる小さなバーが数多く点在しています。

2.5 アジア:独創性と地域性の融合

アジアでは、地元の食材や香辛料を取り入れた独創的なカクテルが注目されています。バーテンダーは国際的な技術を学びながらも、地域の特性を活かしたユニークな一杯を提供しています。

  • 特徴
    • 地元産のフルーツやスパイスを活用したカクテルが豊富。
    • 和食や中華料理に合うカクテルを提供するスタイルも一般的。
    • 伝統的な酒(日本の日本酒、中国の白酒、韓国のマッコリなど)を取り入れた創作カクテルが増加。
  • 代表的なバー
    シンガポールの「マンハッタン」や香港の「Quinary」など、アジア独特の創造性が光るバーが世界的に評価されています。

3. バーテンダーという職業の意義

バーテンダーは単なる「お酒を作る人」ではなく、バーという空間を通じて人々の心を癒し、特別な体験を提供する存在です。

3.1 人と人を繋ぐ架け橋

バーテンダーは、ゲストと会話を交わしながら、一人ひとりの気持ちに寄り添います。その時間が特別なものになるよう、細やかな配慮を欠かしません。

3.2 文化の担い手

バーテンダーは、カクテルや酒類の歴史、文化を知識として蓄え、それをゲストに伝える役割も担っています。飲み物を通じて地域や国の文化を共有することで、新しい視点や価値観を広げることができます。

3.3 技術の探求者

バーテンダーの技術は日々進化しています。新しいカクテルの開発やプレゼンテーション方法、さらにはサステイナブルなバー運営など、多くの側面で革新が進んでいます。


まとめ 海外のバーテンダーは、その土地の文化や歴史、飲酒の習慣を映し出す鏡のような存在です。アメリカのフレンドリーで自由なスタイル、イギリスのクラシックな格式、日本の職人技とホスピタリティ──どの国でもバーテンダーは単なる職業以上の役割を果たしています。彼らの仕事には、それぞれの国の美意識や人々への思いやりが凝縮されており、一杯のカクテルに込められたストーリーを感じ取ることで、より深い体験が得られるでしょう。次回海外のバーを訪れる際は、バーテンダーの所作やサービスにも注目し、その土地の文化を味わってみてください。それはきっと、忘れられない一夜を彩る鍵となるはずです。

 

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LIONのTPICK ~嗜み方~

皆さんこんにちは!

BEER BAL LIONの更新担当、中西です!

 

新年あけましておめでとうございます

今年もどうぞよろしくお願いいたします

 

LIONのTPICK ~嗜み方~

バーは、日常から少し離れた非日常を味わうことができる特別な空間です。暗がりの中に灯る控えめな照明、グラスに注がれる琥珀色の液体、そしてカウンター越しに交わされる静かな会話。そんなバーの空間には独特の魅力があり、そこを「粋」に楽しむことは、大人のたしなみとして一つのステータスでもあります。しかし、バーは単なる飲みの場ではなく、ルールやエチケットを守りながらその場を共有する人々と調和を生むことが求められる場所です。本記事では、粋なバーのたしなみ方について、バー初心者から常連を目指す人まで、心に留めておきたいポイントを深く掘り下げて解説します。


1. バーを粋に楽しむための心構え

バーとは単なるお酒を飲む場所ではなく、大人が自分の時間を楽しみながら、品位ある空間を共有する場所です。粋にバーを楽しむには、まずその特別な空間に敬意を払うことが必要です。

1.1 一人の時間を楽しむ心の余裕

バーはグループでの賑やかな会話を楽しむ居酒屋とは異なり、静かに一人で過ごす時間を楽しむ場所でもあります。スマホや時計を気にすることなく、目の前のグラスやバーテンダーとの会話に集中することで、バーの本当の魅力を味わうことができます。

1.2 空間への敬意を持つ

バーは、その空間自体が一つの「作品」と言えます。店内のインテリア、音楽、バーテンダーの所作、グラスの輝き──それら全てが織りなす調和を壊さないように、自然体でその場を楽しむことが「粋」であると言えるでしょう。


2. バーでの基本的なエチケット

バーには、暗黙の了解やエチケットが存在します。それらを理解し守ることが、バーでのたしなみをワンランク上に引き上げてくれます。

2.1 オーダーの仕方

バーで粋に過ごすためには、お酒のオーダーが大切です。初めてのバーでのオーダーには、以下のような心構えを持つと良いでしょう。

  • 最初の一杯は「無難」に始める
    初めて訪れるバーでは、無理に複雑なカクテルを頼むよりも、定番のドリンク(例えばジントニックやハイボールなど)で様子を見るのがおすすめです。その場の雰囲気を感じつつ、自分の好みに合ったドリンクを探していきましょう。
  • バーテンダーに任せる
    「おすすめをください」や「今の気分に合う一杯を」といったオーダーは、バーテンダーに信頼を置くことを示し、結果として思いがけない素晴らしい一杯に出会えることがあります。

2.2 音量と会話のマナー

バーでは、他の人々も静かにお酒を楽しんでいることを忘れないようにしましょう。

  • 声のトーンを控えめにし、落ち着いた会話を心がける。
  • 周囲の人が不快に感じるような話題や大声での笑い声は避ける。
  • カウンター席では、隣の人のスペースに無断で干渉しない。

2.3 お酒を尊重する

お酒は、その製造過程や歴史、産地にストーリーがあるものが多く、ただ飲むだけでなく「味わう」姿勢が大切です。特にウイスキーやワインなどは、その香りや味わいをゆっくりと楽しむことで、より深い満足感が得られます。


3. バーテンダーとの関わり方

バーテンダーは、バーの「顔」とも言える存在です。彼らとの距離感や関わり方次第で、その夜のバーでの時間がさらに豊かなものになります。

3.1 バーテンダーへの敬意

バーテンダーは、お酒を提供するだけでなく、カウンター越しの会話を通じてその場の雰囲気を作り出す職人です。彼らの所作や仕事への姿勢を尊重することが、粋なバー利用者としての最低限のマナーです。

  • バーテンダーが忙しい時には、話しかけるのを控える。
  • オーダーの際は具体的に伝えるか、気分や好みを共有して選んでもらう。

3.2 会話の距離感

バーテンダーとの会話は、軽く挨拶を交わす程度から深い話まで、状況やお互いの気分によって異なります。あくまで自然な距離感を保ちながら、話題を選ぶことが大切です。

  • 初めて訪れるバーでは、無理に長話をせず、少しずつ打ち解けていく。
  • 常連となる場合は、自分の趣味や好みを共有することで、次回以降のオーダーがスムーズになります。

4. 粋なバーでの時間の楽しみ方

バーはお酒を飲むだけの場所ではなく、その空間や時間そのものを楽しむ場所です。粋な時間の過ごし方を意識することで、より深い満足感を得られるでしょう。

4.1 自分だけの一杯を見つける

バーを訪れるたびに新しいお酒を試しながら、自分にとっての「定番」を見つけるのも楽しみの一つです。それがウイスキーのストレートなのか、クラシックなマティーニなのか、はたまた特別なカクテルなのか、自分に合う一杯を探すプロセスそのものが粋な大人の楽しみです。

4.2 一人で過ごす贅沢

一人でバーに行くことに気後れする人もいるかもしれませんが、一人だからこそ楽しめる静かな時間があります。お気に入りの一杯を傍らに、読書や音楽、内省の時間を楽しむのは、バーならではの贅沢です。

4.3 周囲との自然な交流

バーでは、一人の時間を楽しみつつも、隣に座る人やカウンター越しの会話から新しい出会いや交流が生まれることがあります。無理に話しかけるのではなく、自然なタイミングで会話を楽しむ姿勢が大切です。


5. 粋なバー利用者としての心得

  • 自分のペースで飲む
    無理に飲みすぎたり急いで飲んだりせず、自分のペースでゆっくりと味わうことが重要です。
  • 常連客としての振る舞い
    気に入ったバーを見つけたら定期的に通い、常連としての信頼関係を築くことも粋な楽しみ方の一つです。ただし、常連だからといって傲慢な態度を取らないように注意しましょう。
  • 感謝の心を忘れない
    バーテンダーやスタッフへの感謝を示すことは、粋な利用者としての基本です。帰る際には軽く挨拶をするだけでも、お店に好印象を与えます。

まとめ バーは、大人の品格と落ち着きをもって楽しむ場所です。粋なバーのたしなみ方は、空間やお酒、そしてそこにいる人々への敬意を大切にしながら、自分らしく時間を過ごすことにあります。バーテンダーとの会話や、自分好みの一杯を探すプロセス、そして時には一人で静かに過ごす時間──それらすべてがバーの魅力を形作っています。次回バーを訪れる際には、ぜひこれらのポイントを意識し、心地よい大人のひとときを堪能してみてください。

 

 

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